人間の根本的なニーズは普遍です。

有名なマズローの人間の欲求5段階を元に
それぞれを解決するビジネスが何かを考えてみましょう。

1)生理的欲求
食事・睡眠・排泄等
→ 飲食業、不動産業

2)安全の欲求
経済的安定性・良い健康状態の維持
→ 不動産業、稼ぐ系ノウハウ、病院・治療

3)所属と愛の欲求
社会的役割・情緒的な人間関係・ 他者からの愛
→ モテビジネス、セミナービジネス、
大手企業に勤める、上場する

4)承認(尊重)の欲求
低いレベル: 地位への渇望、名声、利権、注目
→ 政財界へのつながりを提供する、芸能界へのつながりを提供する

高いレベル:
自己尊重感、技術や能力の習得、自立性
→ 大学、専門学校、通信教育、オンラインスクール

5)自己実現の欲求
自分の持つ能力や可能性を最大限発揮し、具現化して自分がなりえるものに ならなければならないという欲求
→ 成功法則、コーチング、コンサルティング

これらのニーズとそれを解決するビジネスは人類が存在する以上無くならなることはないでしょう。

また、ネットビジネスでよく言われるのは「稼ぐ系」「悩み解決系」が稼げるというもの。

人間の根本的なニーズは
「稼ぐこと」

「悩みを解決すること」
だけ。

特にインターネットで情報を売るということに特化すれば「稼ぐ系」「悩み解決系」が
最も需要があり、コンテンツがつくりやすく、売れやすいということになります。

「稼ぐ系」には物販、アフィリエイト、投資、情報販売などがあり「お悩み解決系」にはダイエット、バストアップ、多汗症、ハゲ、視力回復、恋愛、結婚、離婚、復縁などがあります。

これらのニーズはインフォトップという情報販売ポータルサイトのランキングやヤフー知恵袋のランキングをみると現時点のニーズが強いジャンルがさらに詳しくわかります。

ということで、人間の根本的なニーズは普遍的ですし、それらを解決するためのビジネスにもパターンがあります。

「稼ぐ」という点にフォーカスした場合、どうやったら稼げるかということは人類が誕生して以来、考え尽くされているということを認識してください。

つまり、

「新しいビジネスアイディアが
生まれたからこれで勝負しよう!」

と思わない方が稼げる確率が高くなるということです。

もし、そのビジネスアイディアがまだこの世に存在しないとしたら、それは誰かがすでに試していて、失敗してしまっているから存在していないと考えるようにしてください。

夢がない。。と言われがちですが、ここははっきり割り切りましょう。稼げなくてもいいから夢を追うのか、稼ぐことに焦点を当てるのかをはっきりとさせることが大切です。

僕もバンド時代があるので夢を追うことに否定的な気持ちは一切ありません。

しかし、稼げないというつらさは日々の生活に重くのしかかることも誰よりも知っています。さて、新しいビジネスを生み出すという話に戻りましょう。

飲食業界では「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」など俺のシリーズが盛り上がっていますね。実を言うと今日の夜、僕も表参道店に
行こうかと考えています。やはり噂通りクオリティが高くボリュームも多いのに値段が安くてかなりリピートしています。

この俺のシリーズですが、これこそ閃きを信じた新しいビジネスアイディアですね。知らない方の為に少し説明させてください。

飲食業界では売り上げに対して 食材費の占める原価率を多くても 30%に抑えるのが普通ですが、 「俺のフレンチ」では 60%を超えます。このためユーザーは 3000 円台の客単価で高級食材を使ったメニューが思う存分食べられるのです。それでも赤字経営にならないのは、客席の回転率が高いからというカラクリがあります。

原価率をはじめから無視して 通常の 2 倍にするというのはかなり無謀ですし、現場も大変になりますが、コンセプトがあり得ないほどに顧客志向で、予約が取れないというのにも納得です。

しかし、アイディアだけなら大学生でも、サラリーマンでも思いつきそうなものです。これを実際にビジネスとして動かすには、何が必要だと思いますか?

それは「ビジネスの経験値」なのです。

そう、何を隠そう俺のシリーズを創業したのはあのブックオフを創業した坂本孝さんという方なのです。2014 年現在で 74 歳。ブックオフを創業したのは 50 歳のときで、これまでに 12 の事業を立ち上げて10 事業が失敗しているという 根っからの起業家です。

俺のイタリアンを立ち上げる際にまず始めたのは、行列のできる人気店を 100 店舗以上調べて、
「ミシュランの味と立ち飲み屋ふたつを組み合わせること」
をコンセプトとしたところからでした。

具体的には回転率をあげることで今までではありえなかった値段で本格イタリアンとフレンチを提供します。コース料理の高級店では1−2回転が限界のところ、俺のでは4回転することも珍しくないのですがこれは開店から閉店まで行列が途切れないから可能なのです。

行列を作るためには原価率を無視した食材とそれを調理する元三ツ星レストランの腕利きシェフがいるおかげなのです。

しかし、ビジネスを成功させているとはいえ、前回は古本。飲食業の経験のない人間からのオファーに腕利きシェフが首を縦に振らないのは目に見えていました。どうやってシェフ達を口説いたのでしょうか?

もちろん、コンセプトの面白さや食材を好きなように使えるということもあったのですが、最も核心的なのは億ションを買えるという妄想を抱かせたことだと坂本氏は語っています。

「ブックオフの創業者がはじめるということで、ブックオフの創業メンバーはキャピタルゲインで億ションを買うことができるようになったという事実がある。”多分”俺のシリーズでも 創業メンバーについては億ションを買えるようになるんでは?ということでドロドロした話で口説いた。これは経営学でいう”夢の共有” ということになるが、実際はそんな綺麗なものではなかった。」

今までおいしくいただいていましたがこんな裏話があるとは思いもよりませんでした。この事例からもビジネスアイディアは大学生でも生むことはできるが、それを実行に移した時に経験値や人脈や経歴の部分でどうしても壁にぶつかる可能性が高く、新しいビジネスを生み出して稼ぐということが「稼ぐ」という観点からすると可能性が低いことがわかります。

以上、ビジネスの基礎力4回目「閃きを信じる?信じない?」は閃きは信じないことを意識してください。あなたがもしビジネス初心者ならばまずは稼げているビジネスの真似をすることまた、その中から1つでもライバルに勝てる点を持つことが最速で稼げるようになる秘訣です。